何見てるの?

日々見ている興味を抱いたものを書き記したブログです。

書店内を巡回するのが好きです。

さぁ今日も書籍に潜む素敵な部分を発見しよう

そこまでの気持ちで書店内を歩き回ってるかどうかは自分のことながら定かではないが、本屋さんでの出会いが自分の感性の扉を開くのは間違いない。
本屋さんでもCDショップのようなジャケ買いの衝動が起きるのだ。それはハードカバーでも文庫でも新書でも、コミックでも絵本でも起きる衝動だ。

書籍のジャケ買いって?

それ起きるのは新刊の平積み台や、その時期のフェアになってる面陳台だ。
知らない作家や有名作家であっても、新刊は初お目見えなので購入意欲を掻き立てる装丁はとても大事だよね。そしてそんなセンスの塊をもつ装丁デザイナーさんは尊敬する。


表紙のデザインは表題と挿画のバランスを含めたもの。
ハードカバーは使用する紙、タイトルの箔押しやPP加工、表紙をめくっての遊び紙のあしらいなど、工夫を凝らされているものを多数観察することができる。
文庫や新書は、既定のスタイルがあって、すべてそこに則って版組がなされる…なんてことはなく、レーベルによってかなり異なるし、ページがまたがる場合に工夫がなされている場合がある。
同じページ数であっても本を片手で開いたときの開きやすさは、紙の重さによって変わる。ぺらぺらとめくっていく際に、指の下に文字が隠れてしまったり隠れなかったり…
それから章立てがある場合のベージ上の章立てのあしらい(俗に柱という)が、ノンブルに対してすぐ横であったり、1ページ上での中央(真ん中)であったり、ノンブルが下部にある場合、柱は上部に…といった違いがある。


それだけでもけっこうぱらぱらしてるだけでもおもしろいんだが、それ以上にぱらぱらしていると出版社によって個性がでるなぁと感じたのは書籍の文字フォントである。
それを一番感じたのは、偕成社さんが発行している書籍だった。


児童向け新書の売り場内でぱらぱらしていた時に偕成社さんの書籍だけ何だかニュアンスの違いを感じたのだ。書体?書体のせいかな?でもこんな印象の書体ってなんだろう。私が今まで使用してきてないフォントだろうなと思いつつ、他社の新書でおなじ文字(主にひらがな)を並べて比べてみたらやっぱり違った。


書籍のイメージって、装丁とページのあしらいが主だと思っていたが、それよりも文章を綴る文字がメインであることをすっかり忘れていたのだ。私は。


とはいえ、文章にイメージが付くような書体を使うのは読み手の想像力を邪魔してしまわないか?とも思え、そうならないための絶妙なバランス感覚が必要なのだろう。その点、先の出版社さんの新書もハードカバーも同様の文字を使用しているものが多数見られ、出版社のイメージからとてもマッチしていて、デザイナーさんの感性はすてきだなと思った。

結局何よ?

表紙が素敵だし興味がわいたし買ってみようっていうのはもちろんあるけど、文章読み込まずとも、実はぱらぱらめくっただけでも“工夫”が見られるのが本。
そこで気にいったのであればレジに向かってしまうのが魅力だなって。書店に巡回するたびに感じるのです。